サーボモーターととは
サーボ・モーターは複数組み合わせることで、関節の働きを模して複雑な動作をさせることが可能で、ロボットを動かす部品(※)として使われています。
※物理的な動作を起こす部品を「アクチュエータ」と呼び、モーター以外にも多くの種類があります。
左の写真はカメラ雲台として販売されているものです。
配線は3本で
・茶色はグランド(GND)・・・電源のマイナスに
・赤色は電源(VCC)・・・電源へ(5Vが理想)
・黄色は制御信号・・・今回は2番ピンへ接続
今回使う「SG90」の紹介
SG90はマイコン実験や簡単なラジコンでよく使用されている安価なモータです。(販売例は こちら)
簡単なプログラムで0..180度の範囲で角度を指定し、モーター軸を指定角度まで回します。※
軸に取り付けた "サーボホーン" と呼ぶアタッチメントによりテコの原理で物を動かします。
micro:bitはV2なら直接駆動ができますが、V1の場合は電源供給能力不足のため動作できません。
※360度回転する製品もあります。
シミュレータで動作確認
まずはMakeCodeEditorでサーボモータを動かしてみます。
新規プロジェクトを開きます。
①「高度なブロック」をクリックします。
「関数」「配列」・・・などのブロック群が展開されます。
②下までスクロールし「入出力端子」を見つけます。
①「入出力端子」をクリック後
②「サーボ」群を見つけ
③「サーボ出力する端子・・・」を右へドラッグします。
サーボのブロックを少し変更します。
サーボ 出力する端子 は P12 に変更してください。(※)
このブロックを複写して3つに増加させさます。
左のようにプログラムを組みます。
内容は
Aボタンが押されたら
・角度を180°に向け1秒待つ
・角度を 90°に向け1秒待つ
・角度を 0°に向ける
というものです。
実習で使うSG90サーボモータは0..180°の角度指定をする
ことができます。
※リアル実験をする時に P12 だと位置が発見しやすい。
通常は自分で都合の良いPinを選択できます。
シミュレータ画面にサーボモーターが現れます。
画面のAボタンをクリックしてください。
白い色のサーボホーンが右、下、左と動くことが確認できます。
SG90の場合は、モーター軸の下側に丸い突起(凸)があります。
これを目印に向きを決めると設定が楽です。
プログラムは こちら です。
リアル サーボモーターを動かす
同じプログラムをリアルサーボモータに転送して動作を確認してみます。
今回はmicro:bit用の拡張基盤を使います。
拡張基盤は信号のやり取りを簡単に行うため
micro:bitで使うことが出来る端子を確実に引き出す機能などを提供します。
ソケットへmicro:bitを装着します。
1 ソケットが結構硬いので双方を手でしっかりと掴みます。
2 表裏を間違えないでください。逆刺しするとmicro:bitを破壊します。
3 micro:bitをまっすぐ差し込むことが難しい場合は、
左図のように
①まず片側だけを少し差し込んで
②続いて残った片側を差し込みます。
続いてサーボモーターを接続します。
SG90で使うケーブルは3種類3色です。
赤色:電源供給線で電源側のプラス端子に繋ぎます。
micro:bit表記「3V」「3.3V」「3V3」 「VCC」
茶色:マイナス(グランド)に繋ぎます。
micro:bit表記「GND」「ー」など
黄色:制御信号線
信号線3本をピン端子 12番 へ接続します。
赤と黄色は基盤の該当する位置へ差し
茶色は黒いピンへ差します。
SG90の配線3本が一直線に揃って接続されました。
配線に間違いがないか再確認!
USBケーブルを差してください。
・micro:bit基盤裏側にある電源インジケータLEDと
・拡張基盤表左下にある赤色LED
が点灯します。
続いて先程作ったプログラムをmicro:bitへ書き込みます。
プログラムを実行して動作を確認してください。
次の実習に向けて事前に
サーボホーンの取り付け角度を確認します。※
・このプログラム を転送し、
・サーボの番号ラベルが読める位置を手前に
・配線が左上側にくるように
持って、
左の角度で動くか確認してください。
おかしい場合は講師に連絡をしてください。
角度を調整します。
※サーボホーンの取り付け角度が悪いとサーボが外れてしまいます。
※ご注意
・配布したサーボモーターの設定によってはサーボホーンが正しい方向を向いていない可能性もあります。
先の「90,180°」と同じ向きにならない場合
・たまにサーボの動きがカクついたりおかしな状態になることがあります。(※2)
再試行しても正しく動作しない場合
講師を呼んでください。
※2 これはmicro:bitの電源供給にかかる根本問題です。
本講座ではやむを得ないものとして扱っています。
SG90はそもそも5Vで動かす仕様です。
これでサーボモータの基礎は終了です。
コンピュータから外部の何かを自分で思ったように動かせると、全く違った世界が広がります。
micro:bitなど一式を揃えても非常に安価で、キットも販売されています。
是非いろいろチャレンジしてみてください。
次のサーボ応用号がは2025年11月の秋プラで出すゲームで使う予定
次の動画はmicro:bitとサーボモータ2個、LED4個を使った自作オモチャです。